代表的な彫刻品

14.参考・代表的な彫刻品

■ 彫刻(狛犬・鳥居・神前燈籠・地蔵菩薩等)の説明

狛 犬
狛犬は高麗犬、胡麻犬、狛犬などと書く。インド仏教の守護獣として仏者とともにシルクロードを東に進んで中国朝鮮と渡り、7世紀の終わり頃、海を渡り日本に伝来したといわれる。造形はオリエント諸国やインドの風習が中国に伝わり、それが中国独自の墓飾彫刻として発展し、朝鮮を経て日本的な狛犬となったようだ。

鳥 居
鳥居の語源は必ずしも明白にされていない。一般に鳥居は「神に供えた鳥のとまり木」の意であるといわれ、「通り入り」あるいは「トリマキ(止処)」または「鳥が居やすい所」などの諸説がある。それはいずれも神社の社頭参道、あるいは社殿をとりまく玉垣などの出入口に門として造られている簡単な建築物である。しかし、鳥居という言葉そのものには元来門の意味はない。鳥居は木造が元来のものであったと考えられるが、平安時代にはいって石造の鳥居ができてきた。八幡鳥居、神明鳥居がある。

神前灯ろう
仏教に付随して渡来した燈籠は、専ら仏教にのみ用いられたが、わが国では古来より神に灯明を供える習わしがあったので神にも石燈籠を奉納するようになったが、神社、仏閣の建築様式に調和するように工夫がなされ、現在のようないくつかの形式が生じるようになった。

地蔵菩薩
現代墓地用として建立される石仏のなかでは、もっとも多く造像されている。釈迦入滅後、弥勒菩薩があらわれるまで六道の衆生を救うという菩薩である。地蔵和讃にあるように、賽の河で夭折した子供を救うというので子安地蔵として、民間の信仰をあつめてきた。造形は、右手錫杖、左手宝珠の姿がもっとも多く、合掌像がこれにつぐ。彫法には浮彫り、丸彫りがあり立像、坐像、半枷坐像の像形がある。六地蔵(四天賀地蔵、放光王地蔵、金剛願地蔵、金剛宝地蔵、金剛鉦地蔵金剛悲地蔵)

聖観世音
聖観世音は、十一面、如意輪などの変化観音区別するために、聖観音という。供養塔やあるいは墓標として造像はじめたのは江戸時代からであり、聖観音のやさしい姿から、女性の墓石として庶民の間に建立されるようになった。

大日如来
大日如来には慈悲をあらわす胎蔵界大日如来と、智恵をあらわす金剛界大日如来の二つの形がある。いずれも密教の根本仏、宇宙を仏格化した法身仏、華厳経の大毘 遮那如来と同一といわれる。大日如来を根本とする曼荼羅の諸仏諸尊は如来の具現化したもので、宇宙の法則そのものである。また、あらゆる現象のひとつに示現する宇宙最高の仏である。

阿弥陀如来(あみだにょらい)
主に浄土真宗信徒用阿弥陀如来の別名を無量寿如来、無量光如来ともいう。阿弥陀像にはいろいろの姿があるが、墓地用仏石には死後の極楽往生を願う来迎阿弥陀像と定印阿弥陀像が多い。

不動明王
不動明王とは五大明王(不動王、軍茶利明王、愛染明王、大威徳明王、孔雀明王)のひとつであり、石仏としてもっとも多く造像されてきたのが不動明王である。火生三昧に入って一切の罪を打ち破り、動揺しないところから不動という。像容は右手に宝剣を持ち、左手に 索を持つ忿怒相であり、一面2臂である。一尊式のものは、独立の丸彫り像のほか、光背型塔、柱状型塔、自然石形などの浮き彫りがある。

弘法大師(空海)
真言密教を中国から日本に伝えた。土木、建築、医療、教育、学芸あらゆる分野に才能を発揮した。日本全国津々浦々の「弘法伝説」や「お大師信仰」を残した。

七福神
大黒天(五穀豊穣の神)、恵比寿神(漁業、農業、商業の神)、弁財天(芸術、学業の神)、布袋尊(幸福をもたらす神)、福禄寿(幸福、長寿の神)、寿老人(長寿の神)、毘沙門天(厄除け、難除け、財産をもたらす神)


この他にも、昔から造形物以外でも注文に応じて製作致します。
二宮金次郎、聖徳太子、一寸法師、なかよし等

   参考資料  岡崎石製品の手引き