伝統的工芸品43品目の説明

春日型燈籠
 日本三社(伊勢神宮、春日大社、石清水八幡宮)のひとつ春日大社に建立された燈籠、最も広く普及している型である。

奥の院燈籠
 春日大社の奥の院に建てられた燈籠。当時に比べ現代では細かな彫刻が施されています。

善導寺型燈籠
 基礎上部にこぶのようなものが六個ついているのは、反花の連弁の変化したもので竿には節がなく、単調さをやぶるため竿の上部に切り込みがある。ずんぐりした構えが特長で、火袋に茶道具の図案が彫り込んであります。

三月堂燈籠
 延長六年(1254年)東大寺再建時の建立。基礎は自然石の上に平たい八葉の単弁を彫り、竿は上下に二節の節と中央に三節の節を作っている。

御苑型燈籠
 大正13年1月、東宮殿下のご結婚を記念して岡崎市が献上した燈籠。現在、赤坂離宮の庭園内にある。

太閣型燈籠
 太閣秀吉が、好んで建立したことからこの名で呼ばれています。

聚楽型燈籠
 豊臣秀吉が造営した華麗壮大な邸宅「聚楽第(じゅらくだい)」に建てられた燈籠。
 
御室(おむろ)型燈籠
 御室(おむろ)は、京都の仁和寺(にんなじ)の別称。御室型はここが発祥です。

蓮華寺型燈籠
 笠が唐傘をすぼめたような形になっているのが特長。茶人に愛されてきた燈籠。緑の中にたたずむその姿は、粋な風情をつくりだします。

泰平型燈籠
 笠に角柱状の蕨手(わらびて)をもち、火袋の十文字、雲、×印、日、月の彫りが特長。

吉野型燈籠
 丸みをおびた形状は、桜の名所「吉野」らしさをあらわしたもの。

江戸型燈籠
 玉の下、受け、地輪に六枚の花弁をもつ形状。火袋の彫りは、直線的な意匠をもち江戸の指物細工に似た意匠です。

濡鷺(ぬれさぎ)型燈籠
 濡鷺型は縦に長く大きな丸い笠の上に小さな丸い宝珠がのったさまが、雨の日にたたずむ鷺の風情に似ていることからこの名がついた。

利久型燈籠
 千利休がほめた灯籠を「利休好みの石灯籠」と呼ばれ、岡崎の利久型もそのひとつです。
 
六窓庵型燈籠
 笠の彫りが屋根を、六面の火袋はそれぞれが窓を表しています。六つの窓がある庵という意味でこの名がつきました。

抽の木(ゆのき)型燈籠
 若宮社の抽の木の下にあったため、この名が。この燈籠関白藤原忠通が保延二年(1137年)に寄進したものと伝えられている。八角型であり、基礎は六角形になっている。

西の家型燈籠
 四角の形状をもつ灯籠。春日大社の西の家に据えられていることからこの名に。

桃山型燈籠
 頭の宝珠は桃の実をかたどったもの。笠に桃の実と葉の彫りが、桃は不老不死の象徴、そんな気持ちがこめられた燈籠です。

永徳寺(えいとくじ)型燈籠
 正四角形の灯籠。四角の火袋の円の透かし、この対比が美しく現在でも庭園用の燈籠として利用されています。

金華山型燈籠
 仙台の沖合に浮かぶ島が金華山、この中にある黄金山神社に据えられている燈籠

平等院型燈籠
 平等院鳳凰堂の前庭砂上に立つ姿で名高い燈籠です。

六角雪見燈籠
 一般に広く愛用されている。水辺に置くといっそう引き立つ。あまり高くても低くても引き立たない。中台以上は大部分六角型が多く、脚は3本、4本、6本の三種類で4本のものが一番多い。

丸雪見燈籠
 全体に曲線で構成した遊び心たっぷりの優美さが信条の燈籠です。すかしも曲面にあり、熟練の技が必要です。

蘭渓(らんけい)型燈籠
 竿が湾曲して先端が蕨手のようになっている形の上に中台以上が載っている。古書「築山庭造伝」に済法寺(東京都新宿区榎町)に建立の記録がある。鑑賞用の庭燈籠として愛用されてきました。

古代雪見型燈籠
 玉が普通の雪見燈籠と比べて太くて丸く、笠に反りがなく軒も薄い。足は普通の雪見燈籠より低く曲がりも深めをとるものが多い。

泉涌寺(せんゆうじ)型燈籠
 泉涌寺(京都市東山区)大書院の南庭池畔にあり、雪見型の原形という説がある。

勧修寺(かんしゅうじ)型燈籠
 勧修寺の宮殿の前庭に、庭園用として創案された燈籠大きくて背の低い火袋と矩形の火口が特長である。

  草屋(くさや)型燈籠
 屋根を田舎の草屋根に似せて造った四角型石灯ろう。庭園や池の端に置き、趣を添える遊び心のある燈籠です。

寸松庵型燈籠
 笠、火袋、受け、柱が六角形のシンプルな形状。簡素さが信条の燈籠です。そのシャープな印象は木立によく映えます。

露路型燈籠
 小径に灯りとして据えられたことから露路型と呼ばれるように、小振りで従来の邪魔にならず、標の役割も担ってきました。

みよし型燈籠
 四角柱の埋込型の石燈籠です。火袋と柱が一体となっているのが特長。発祥は岡崎で明治生まれの街灯です。

五重の塔
 お寺の中心にあり、お釈迦様の骨を納めるために造られたのが始まりであるが、形式化して寺の一種の装飾になったもの。

石塔(七重、九重、十三重)
 多重の石塔はインド、中国の仏教文化の中で生まれ、本来は顕教界四仏を顕す信仰塔。

鉄鉢型水鉢
 インドの「鉢多羅」で、僧呂が施しを受ける鉄の器という意味。仏教から転用された庭園用の石造品です。

銀閣寺型水鉢
 銀閣寺は慈照寺と称し、室町八代将軍が造営し別名を東山殿と呼んだ。この寺は、日本最初の「茶室」の同仁斎が置かれて庭園の「侘(わび)」は日本一と言われる。この水鉢は「侘」を取り入れたものである。

四方仏型水鉢
 多重の塔の塔芯部を水鉢に利用したことが始まり。古代、石は貴重品。朽ちた塔を水鉢に再利用した。

乱杭型水鉢
 石橋の脚や石机の一部を切り取って上部に水穴を設け手水鉢として利用していたことから、この名がつきました。

棗(なつめ)型水鉢
 棗(なつめ)の果実をあしらったもので鉄鉢より高さが大きく、口形はやや横開きに深くなっているのが特長です。

岬型燈籠
 対岸からの眺めを意識した意匠で水に映った姿も想定して創案された燈籠です。

織部(おりべ)型燈籠
 この燈籠の特長は竿にあって、基礎がなく竿のまま埋め込む。古くから茶人に好のまれた燈籠。織部の名は「古田織部が好んだ燈籠」とする由来が伝えられています。

菊型水鉢
 鉄鉢の側面に菊の花弁をあしらったもので、花弁の枚数は種々異なる。高さは、棗型水鉢より低い。古くから菊の花をめでてきた、日本のそんな風土が生み出した水鉢です。


参考資料
 岡崎石工品の手引き、岡崎石工品伝統的工芸品43品目